NHK ナビゲーション [テレビ・ラジオ]
東海地方で放送されているNHKのナビゲーションという番組を見ました。
昨日放送された番組の再放送です。
テーマは原油高に苦しむ中小企業。そのうち印象に残った事例を2つ紹介します。
1つはソースメーカーの話。
原料の半分程度を占める砂糖の値段が急騰し、このままでは利益が出なくなってしまいました。
そこでビンのサイズを小さくして内容量を減らしました。しかし実質的な値上げになってしまいました。
それでも尚コストダウンが必要な状況です。
今度はビンを回収し、再利用することにしました。いわゆるワンウェイビンだったのをリターナブルビンとすることにしたわけです。
新品のビンを使うより安くできるかというのがキモです。
びんに5円のデポジットを上乗せし、消費者に回収を協力してもらいます。
実際に回収を行うスーパーにも協力を依頼しましたが、保管料と回収の手間を嫌い交渉が難航。手数料を支払うことで何とか交渉がまとまりました。
回収したビンはソースメーカーが引き取り、洗浄、破損の有無の検査をした後、再利用します。洗浄するのにはお金がかかりますし、もし破損していたらせっかくお金をかけて回収したのにそれがパーになった挙句、その分新品のビンを増やさなくてはならないのでリスクはそれなりにあります。
コストを計算してみると、デポジット料、スーパーへの支払い、洗浄と検査、合計して新品のビンより安くすることができました。
もう1つの事例。
運送会社では軽油の値段が高騰し、経営を圧迫している。
そこでこの会社では運転状況を記録する機械を22万円かけて取り付け、ムダのない走りを徹底した。
これによってある程度のコストダウンは実現した。
しかし運賃を上げなければ赤字になる得意先もある。特に2~3年前に契約をした会社だ。
そこで社長自らが得意先を回って値上げを要請するがほとんどのところで断られたという。
社長は「粘り強く交渉するしかない」と言っていた。
以上が大まかな内容です。
要は徹底的にムダを省いてコストダウンするというこをやり、それでも厳しい状態にあるということなのだろう。
リターナブルビンへの取り組みをしたソース会社の例などは結局地球環境への貢献でもあり高く評価したいです。
原油高によって優れた技術を持つ中小企業が潰れないよう、下請けへの配慮や行政の対応も必要のようです。